東京五輪後の不動産価格は?
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第1回東京オリンピックは1964年に開催
来年2020年には第2回目となる東京五輪が開催されます。東京では大規模な再開発や工事が進められています。
第1回目の東京五輪は1964年に開催されました。今年から数えて55年前の出来事です。この当時にも東京で大きなインフラがいくつか建設されています。
まず交通面では首都高速道路、そして東海道新幹線、モノレールなどが挙げられます。
意外ですが、渋谷公会堂やNHK放送センターなども五輪のために建設されています。
また環七などの道路もこの時期に整備されています。まさに東京中が大きく変わっていく契機となった訳です。
実はさらにその前にも東京五輪が決定していた?
実は東京五輪はそれ以前にも開会の予定がありました。1940年(昭和15年)に東京で夏季オリンピックが開催される事が1936年(昭和11年)に決定していました。
なんと、この時には万博の開催や札幌の冬季オリンピック開催も決定していたそうです。
昭和15年は皇紀二千六百年となりその式典とともに開催される予定でしたが、戦時の時局などにより中止となりました。
この万博開場へのメインゲートとして1940年に勝鬨橋が建設されています。
このように歴史を見てみると、オリンピックの開催には、多くのインフラ整備が伴っている事が分かります。
多くの施設建設と再開発が進行する2020年東京五輪
今回の五輪では既存の施設を活かして競技場などの建設が進められています。新設となる新国立競技場は建設費問題で紛糾しましたが今年11月には完成の予定です。
湾岸エリアには大規模な選手村をはじめ多くの施設も建設されています。
これに加えて、東京のターミナル駅などを中心として、大規模な再開発が進められています。
まさに五輪前夜の2019年は建設ラッシュとなっている状況が窺えます。
こうした建築需要の増加から建築費も上昇傾向となっています。
地価の上昇も不動産価格上昇に
さらに東京都心部や利便性の高いエリアなどを中心として地価も上昇傾向にあります。
こうした地価の上昇と建築費の上昇と合わさり、マンションなどの不動産価格の上昇につながっています。
2019年公示地価
≪地価変動率の推移≫
国土交通省「平成31年地価公示」より作成
今後も建築需要が多く見込まれる
東京五輪後の不動産価格を見る場合には、東京五輪後にも多くの再開発プロジェクトが進行している事が見逃せません。さらにリニア中央新幹線や高輪ゲートウェイ新駅駅前の大規模再開発など、大型の開発も進んでいます。
こうした開発により経済が活性化する事はもとより、オフィス需要の増加から賃料の上昇、さらに就業人口の増加による住宅需要の増加などにもつながります。
つまり東京五輪後も東京の経済的な発展は続くと考えられますので、一時的な調整局面はあっても、全体として不動産価格の上昇は続くのではないでしょうか。
不動産価格の二極化がさらに進む?
ただし全ての不動産価格が均一に上昇する訳ではありません。
不動産価格が上昇しているエリアと下落しているエリアの二極化が進んでいます。
つまり五輪が終了したからと言って、全ての不動産の価値が一斉に変化する訳ではありません。2019年の東京圏の公示地価を見ても、商業している箇所は商業地で約9割、住宅地では約6割ですが、残りは横ばいまたは下落となっています。
全体として不動産価格の大きな変動はありませんが、地域ごとに価格の動きは大きく差が出てくる事も考えられるのではないでしょうか。