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親から相続した家が空き家に~不動産を負動産にしないためには?~

みなさま、こんにちは!
THEグローバル社のスタッフブログをご覧いただき、ありがとうございます!

親から実家を相続した。
しかしながら、住んでいる地方が異なる事もあり、全く使用しないまま時間だけが過ぎてしまった。

そういうケースの方は多いのではないでしょうか?

あなたもその一人かもしれませんね。
不動産は維持費だけでも毎年じわじわとお金がかかりますし、下手に放置をしてしまうとペナルティが生じることはご存知でしょうか?

この記事では、親から引きついだ不動産をどうすればよいかを一緒に考えていきたいと思います。

相続した空き家を放置するとペナルティを受ける可能性がある

親から相続した実家があるものの、使わないでいたら空き家になってしまったという方はいませんか?
「庭は草ボーボーになり、換気もしないからか久し振りに様子を見に来ると彼方此方なんだか空気がよどんでいる」
そのような問題を抱えている方は、実は最近はとても多いはずです。

世の中全体で今空き家の増加が問題になっています。
それらを有効活用すれば良いのですが、上手く処理をすることができずに困っている方も多いことでしょう。

空き家を下手に放置するとペナルティが生じます。
適切な管理を何もせずに放置を長いこと続けてしまうと、「空家等対策特別措置法」により、所有者に対して市町村が助言、指導、勧告といった行政指導、さらに勧告しても状況が変わらなければ命令を出すことになっています。

このようなトラブルに巻き込まれてしまうのは、地方出身で実家が地方にあり、都会に出てきた故に実家の手続きや管理を怠ってしまう人です。

「ペナルティなんて大げさじゃないか」と思うかもしれませんが、昨今ではこのような空き家問題が社会現象になっているので政府としても必死です。テレビや雑誌では相続による空き家問題の特集が組まれているような時代です。

実は、総務省の土地統計調査によると空き家は846万戸あり、その内売りもせず貸す予定も無い空き家が347万戸もあるとされています。それだけ膨大な空き家がある世の中では、ルールが厳しくなるのは当たり前ですね。

 

親から相続した家が空き家に。不動産を負動産にしないためには?

空き家を放置していると、やはり地域の治安が悪くなる問題や、空き家を悪用しようとするような人が出てきます。住居に侵入して、勝手に住んでしまうような問題もあるようですね。

そのようなトラブルに巻き込まれないためにはどうすれば良いのでしょうか?

空き家の落とし穴にはまらないために
実家を相続して、そこには将来的には住む気が無いのであれば、早い段階で売却をするか、貸してしまうのが良いでしょう。
もちろん、実家には様々な気持ちが込められてしまうのが人の性ですが、トラブルに巻き込まれないためには大切なことです。

ここからは、空き家を上手に活用する方法や制度について一緒に考えていきたいと思います。
そのような制度は知らなかった!そのようなアイディアは無かった!と思っていただければ幸いです。

空き家についての重要な制度をおさらいしよう

空き家についての重要な制度を見ていきましょう。
重要な制度は、小規模宅地等の特例と相続時精算課税制度です。詳しく説明していきます。

小規模宅地等の特例とは、要件を満たしていれば、土地の評価額を80%減らすことができる制度です。良く利用されるのが自宅の不動産や、個人や会社の事業用の不動産、駐車場の貸付事業用の土地について減額できます。

自宅の土地に関して言えば、配偶者や同居していた親族、仮に別居していたとしても自宅を所有しない親族が相続する場合に限り、330平方メートルを上限に土地の評価額を80%軽減可能です。

小規模宅地等の特例という、この制度をうまく利用することにより、実家にかかってくる相続税を上手に減らすことができます。このような制度は日々改定されていくので常にアンテナを張っておくようにしておきましょう。

相続時精算課税制度で生前に親に協力してもらう

次に生前に親から住宅購入資金のうち2500万円までの一括贈与が非課税になる相続時精算課税制度という制度もあります。
こちらの制度の問題は、贈与による取得になるので先述の小規模宅地等の特例適用とダブルで使用することができません。

このような制度を知っておくことで、相続税対策を知るようにしておくことが重要です。
近年の相続税のルール変更により、基礎控除額などの金額が変化しました。

今までは相続税はお金持ちにしか生じない税金でしたが、これからは土地家屋と預貯金がそれなりにあるような家庭においても相続税を支払わなくてはならないケースが増加することになります。

親から相続した空き家を有効活用する方法

空き家は放置しておくとトラブルになる、また様々な税制上に役に立つ制度をお伝えしました。
それ以外に空き家を利用する方法は無いのでしょうか?
住宅を売るのは難しくても上手に貸すことはできるというケースを見ていきましょう。

考えられるのが低額で実家を貸してしまうという事です。

田舎の不動産は手放しにくいことから、ただ同然から低額料金で人に貸してしまうという人がいます。貸す側も少しのお金が入るし、借りる側も少額で田舎暮らしができるということでなかなか人気のようです。

一部では、若者がこのような田舎の物件を借りて、色々な若者を連れてきてリノベーションをするような動きも見られるようです。田舎の地域としても、若者が沢山入ることにより、町が活気づいて良いというコメントを見かけます。

このように有効活用をされるケースがあるのならば、ちょっと貸してみても良いかな?って気になりますよね。

店舗やゲストハウスとして使用する

小さな趣味の店舗や、ゲストハウス、またはシェアハウスとして利用するという目的で住宅を活用する方法もあります。田舎で小さな飲食店をやりたい、田舎で家を安く借りて人が集まるゲストハウスやシェアハウスを運用したいという取り組みをする人は増えてきています。

このような田舎暮らしのライフスタイルは、ダウンシフターやスローライフという概念かもしれませんが、激しい競争の中、都会でバリバリ稼ぐという資本主義的な流れに乗らずに、既にあるリソースを有効活用して暮らしたいという若者は多いです。そのようなユニークな人達に上手に利用してもらえれば、空き家を提供する側としても嬉しいのではないでしょうか?

親から引き継いだ遺産であるが故に、不動産をいつまでも手放せないという人はとても多いはずです。

親が大事にしてきた不動産だと思うと、どうしても売れないという気持ちもわかります。
しかし、所有していると固定資産税・都市計画税がかかることや、その他のメンテナンスする上での維持費がかかることは必須です。

手放すのが辛いのであれば、新しい取り組みをするような人に低めの料金で貸してあげるのが現実的だと言えますね。

空き家トラブルは避けるべき

思い出の家を手放すのが申し訳ない・・・
それでも、不動産を所有するという事は税金や諸経費等の維持費がかかります。

家族の思い出や親の想いがあるけれども、時として現実を見なければいけない時もあります。時として、空き家があることでトラブルになってしまうこともあるので、そのようなことは避けるべきです。

今回こちらの記事で紹介した空き家に関する制度や空き家の活用法の他にも、何かしらの方法があるかもしれません。

これを機に何かしらの打開策を考えてみるのが良いでしょう。
思い出や情があるならば、誰かに貸してしまうことがベターな策と言えます。売却してしまうと、もうその不動産は戻ってきませんからね。

不動産を負動産にしないために大切な空き家対策について知っておこう

不動産は一歩間違えると負動産になります。
不動産というと価値があるもの、生活に欠かせないもの、資産性があるものとして扱われるケースも多いです。

しかし、見方を変えると利用しない古い不動産は、負債になり得るもの、使わなければ生活に支障をきたすものという見え方もあります。

毎年、固定資産税などの税金を支払う必要性があります。田舎の土地家屋だったら敷地もそれなりに広いので、庭の草刈りや敷地内の様々な物のメンテナンスなども必要になるかもしれません。そのような日々の重みに耐えるのも辛い事でしょう。
使用しない空き家を放置してしまうとジワジワと問題が積み重なっていきます。

空き家対策に関しては、どこかのタイミングで決意を固めて、方針をキチンと決めることが大切です。

まとめ

・空き家は一歩間違えるとペナルティを受けてしまうという認識を持つ
・不動産などの制度をこまめにチェックして更新していくことが大切
・上手に活用する方法を考える、人に低額で貸すなど工夫する方法がある
・不動産を負動産にしないために方針を固めてきちんと前もって動く

 

不動産は一歩間違えると負動産になり得る事、空き家を放置していくとどんどん状況が悪くなっていくことをお伝えしました。

不動産は、人口が多い時代や豊かな時代は確かに価値が高く資産性もあるものでした。しかし、昨今では人口減少の流れや少子高齢化により、必ずしも全ての不動産が高い価値を持っているという状況ではありません。

相続で不動産を継いだ際には、空き家は放置しておくと不味いこと、不動産にはどのような制度があるのかということ、方針をきちんと決めることをお勧めします。