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アルコー〇?~プロでも間違える?建築用語~

みなさま、こんにちは!
THEグローバル社のスタッフブログをご覧いただき、ありがとうございます!

突然ですが、みなさんはマンションの【共用廊下から数メートル程窪ませた空間のこと】を何と呼ぶかご存じですか?

建築や不動産の仕事に携わっている人でもまれに間違えて覚えている人がいるのですが、この空間はアルコーブ(フに濁点)と言います。アルコープではありません。英語ではalcoveと書きます。
外国の言葉ですので日本語の正しい表記というのはないと思いますが、一般的にはアルコーブと表記します。(アルコーヴではない)

ちなみに記事作成時のグーグル検索の結果は、アルコーブが約1640万件、アルコープが約146万件、アルコーヴが約46万5千件と圧倒的にアルコーブが多いです。

当社の管理しているマンションも管理規約にはアルコーブと表記しています。

〈アルコーブは何のためにある?〉

アルコーブ設置のメリットとしてよく言われているのは、ドアを開けても廊下を歩いている人に当たらない廊下を通る人から部屋の中が見えにくくなる(視線を遮ることができる)ドアを開けたまま作業をしても通行の妨げにならない、などです。

デメリットらしいデメリットがないこともメリットの一つかもしれません。

アルコーブは何のためにある?

マンションの場合、アルコーブは共用廊下に面している窪んだ場所のことですが、本来の意味は壁などからある程度窪ませた空間のことなので、部屋の中でもそのような空間があれば、その場所はアルコーブと呼ばれます。
コンセプトホテルの中には、部屋の中にアルコーブを設置して高級感を演出しているホテルもあります。

ところで、日本の伝統的な建築でもアルコーブの一種とも言えるような空間があるのですが、どこか分かりますか?

そう、床の間です!

正式には床(とこ)といいます。もともとは身分の高いお客様に座ってもらうために、座敷の奥に設置したことが始まりのようです。時代とともに役割が移り変わり、掛軸がかけてあったり、花が生けてあったり、飾り棚があったりもします。

現在ではほとんど見られなくなりましたね。ちなみに廊下や階段の壁をくり抜いて小物などを飾れるようにした空間は、西洋建築ではニッチや壁龕(へきがん)と言います。

アルコーブ

マンションのアルコーブについてよくあることとして、部屋の中に入れ難いちょっとした物を置くのにちょうどいいので、子供用の三輪車などを置いている方もいるのですが、これには注意が必要です。
というのも、アルコーブは廊下の一部のため専有部分ではなく、共用部分です。そのため、私物等を置けるかどうかは専用使用権が設定されているかどうかで異なってきます。

門扉で仕切られたポーチの場合は、専用使用権が設定され、専用使用部分という扱いになっていることが多いのですが、アルコーブの場合は、お住いのマンションによって異なりますので、管理規約を確認するか管理会社に問い合わせをしてみてください。お住いのマンション特有のルールがある場合は、そのルールをきちんと説明してくれるはずです。